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愛知の美術館巡り/徒歩15分って4回繰り返すと徒歩1時間になるのかよ


名古屋の杉浦非水展(ヤマザキマザック美術館)と豊田市のフランク・ロイド・ライト展(豊田市美術館)に行きました。



名古屋の地に降り立ったらとりあえず、気になってた蕉風発祥の地(芭蕉さんが野ざらし紀行の旅の途中「冬の日」を名古屋の門人と編んだ土地)だけチェックしに行きました。

杜国の実家が町代を務めていた「御薗町」って今のどの辺なんだろう。

米所尾張の米商人なんて、豪商も豪商ですよね。今でもちょっとハイソな人たちが住んだり勤めたりしてんのかなと思ったりしました。

中部電力ミライタワーのある公園なんですが、朝の雰囲気が爽やかで良いです。


せっかく名古屋なので純喫茶でモーニングなんですが、朝ごはんという名のケーキです。

サバランというあんまり喫茶店で見かけないケーキを食べたのですが、あまっあまのラム酒がじゅわっじゅわに滲みててすごいインパクトのあるお菓子でした。

こんなんコーヒーが美味しすぎる。

危うくおかわりするところでした。



杉浦非水は去年静岡に展示を見に行ったのですが、また作品を見られるならぜひと思って行きました。

この日は学芸員さんの解説ツアーがあったので参加しました。

絶対自分では気付けなかっただろうなってことが聞けたのでめちゃ良かったです。

余談ですが、自分もこの前初めてリソグラフ印刷の印刷屋さんを利用したので「こういう印刷って高いんだな」としみじみ思っています。

三越は今より紙やインクが高価だったであろう時代に、でかいポスターに30色以上使ってリソグラフ印刷をしたらしくその印刷コストの高さに慄きました。

でも色数を抑えた工夫のある作品も多く、それはそれでおしゃれですよね。


豊田市美術館です。

ちょっと信じられないくらいカッコいい建築だった……

柵や柱の影の落ち方とか、日没の雰囲気もかっこいい!急勾配な丘の上にあったので足が死にました。


建築模型や図面の展示を見に行くってどんな感じなんだろうと思いながら行ったんですが、建築のこと詳しくなくても面白いと思いました。

平面図以外にも透視図っていう資料があり、その名の通り透視法で描かれた建築図案なんですが、これが繊細で緻密で面白かったです。

ライトは浮世絵が好きだったらしく、広重の絵を参考にしたらしい大胆に余白を取った構図の透視図もあって、普通に絵画として鑑賞してしまった

斜面の下から邸宅がどんな風に見えたら良いか計算し尽くしていたり、地形に対する理解がすごい。

家具もおしゃれでした。

これとか椅子の脚を小指にぶつけなくてよさそうで良い。


帝国ホテルが火事や空襲で焼失したり地盤沈下を理由に取り壊し改築したりと大変な歴史を辿っていて、今残っている各地の名建築や当時の装飾、その保存に尽力されている方たちにマジで感謝と思いました。



たまたま展示時期が重なったってだけなのですが、非水もライトも近い時代に活躍していたこともあり、同じ日に見ると面白かったです。

二人とも分野は違えど自然のモチーフをいかにデザインに落とし込むかとずっと向き合っていて、その向き合い方が非水は写生だったりライトは幾何学化だったりするんだな〜と思いました。



ミュージアムショップやカフェも楽しかったです。グッズをしっかり買ってしまいました。

足は死にました!


おわりです。