6月は半袖で過ごせるけど暑すぎないところが好きです。
5月のコミティア熱出して行けなかったし、6月初に予定していた旅行もピンポイントで大豪雨の日で行けなかったりしてとても落ち込んだのでとりあえず和歌山に行きました。
精神ダメージを打ち消すにはそれに見合う身体ダメージを与えるのが一番だと思っているので……。差し迫った身体の危機の前ではどんな悩みも塵と化すので……。
南海電鉄には「和歌山観光きっぷ」という超お得な切符があります。
南海の特急に往復で乗れて和歌山バスが一日乗り放題、その他施設やお店の割引もついてくるすごい切符です。
これを利用して、以前から行ってみたかった雑賀崎に行くことにしました。
ここは坂が多くて身体にかなりダメージを与えられそうだったからです。
坂が多くて本当に疲れました。
楽しかったです。
急斜面に家々がひしめく漁港で、観光地とはいえモロに生活空間なので路地の写真は少なめです。
和歌山の海には二日前の豪雨の名残と思われる土砂が見えて、河口付近だけ土色でした。
(写真の海と山の境界のクリーム色になっているところです)
被害のあった地域に無事日常が戻ることを祈るばかりです。
具もご飯もすまし汁もすべておいしかったです!
あと、少し歩いて日帰り入浴のあるホテルに行きました。
これも観光きっぷの特典で半額でした。
生活の中で入浴が苦手なので、海の見える景色のいい露天風呂の存在ありがたすぎる…
風呂って本当に足の疲れが回復するんですね……すごい……
せっかくバスが乗り放題なので、和歌浦と呼ばれる辺りに移動しました。「行春にわかの浦にて追付たり」の和歌浦です。
玉津島神社と、近くの古民家カフェに行きました。お庭がすごく綺麗でした。そしてこの焼き物の三角形のソーサー可愛すぎる……
自分の創作漫画の和歌浦の場面で、「桜の散り際だから」っていう安直な理由で小野小町を引用したんですが、実際和歌浦は小野小町ゆかりの地だったらしいです。
意図せずハイコンテクストに雅を取り入れることに成功していました やった〜〜!
(というかそもそも歌枕なのでいろんな歌人と縁があるんだと思います)
もう一個移動して紀三井寺に行きました。
ここも芭蕉さんゆかりのお寺です。
「見上(あぐ)れば桜しもうて紀三井寺」の句碑と芭蕉三角像があります。
桜がやはり有名ですが、夏もいいですね。
ぼうっと海を眺めていました。
ここは二年前にも桜の時期に来ました。
また桜も見に来たいです。
笈の小文の、途切れ途切れで未完成らしいところによさを見出している人間なので、この和歌浦みたいにほんの一行しか書かれてないような箇所ほど想像を掻き立てられて好きです。
何が悲しいかというと、自分が発案したり日程を決めたりした予定が流れて、人の時間を無駄にしてしまったりしたことです。
そういう情けなさは和歌山に行こうが何しようがなくなることはないんですけど、それ以外の記憶を増やして脳のごく一部で起こった現象ということにするしかないんだろうなと思います。
だからなのか何なのか、はずみで東北に行く飛行機予約しちゃった 今まで行ったどの国内旅行よりたけえ やべえ
そんなことより田舎のバス停椅子がなさすぎる
おわりです。