「作家」って言葉、一般的には小説家、創作活動の話のときは同人作家、お笑いの話のときは放送作家を指してるとすぐわかるので面白いですね。
四連休中、気付いたら喫茶店に6軒行っててキモかったです。
大阪の喫茶店なら任してください。
梅田とかなんばみたいな人が多い地域はわかりません。
そんなやつ使い物になるか…?
現役放送作家の方が書かれた小説『三人』を読みました。
売れてない芸人が同期の売れっ子芸人と人気放送作家の三人でシェアハウスする小説なのですが、身に染みる話がたくさん出てきましたね…。
主人公がかなり卑屈で尖ろうとしてるヤな奴で、すぐ人を下に見るし暴言吐いちゃうし、同居人の二人がタメになる話や広げられそうな話をしてるのにすぐ「何の話やねんっ」て流れを切っちゃったりする。
そんな主人公が周りの人間(特に同居の放送作家)の色々な一面を知って、少しずつ先入観を解いて周りを見られるようになり自分を変えていく…みたいな話でした。
芸人の物語は5年とか10年とか年単位の時間が数ページで過ぎたりして、「こんな大人になるはずじゃなかった」とか言うのが刺さります。
でもそこに妙な安心感もあるっちゃある。
フィクションの人間ドラマにはしばしば極端な変化が描かれるけど、実際大人になると変化が起きるのに年単位の期間なんて平気でかかるよね。
特にこの『三人』に関しては、同居までしてるのに7年くらいお互いの抱えてる葛藤や問題について知らなかったりとかするから…。
こっから無理やり歴史創作の話をするのですが、歴史上の人も似たようなところもあるかもしれない。
俳人さんも有名な句ができるまでに20年とかの活動期間があったりするし…。
記録からは何してたのかわかんない期間も、こうやって試行錯誤してたのかもしれない、と思います。
そうか?
あと『三人』に出てくる芸人のネタや雑談は「うるせ!笑」と思うようなくだらないものが多いのですが、芸人さんのラジオを聴きながら読んでたらくだらなさレベルではそんな変わらない気もしました。
当たり前ですが言葉って文字で読むのと音声で聴くのとでは全然違うし、小説は特に受け手側の笑う準備ができてない媒体な気もするな…と思いました。
おわりです。