寝る時にラジオを聴いています。
芸人さんのラジオを聴くことが多いのですが、最近知った「ゆる言語学ラジオ」と「コテンラジオ」の二つが面白いのでこちらもよく聴いています。
両方ポッドキャストにもあるのでオフラインでも聴けるし。
【ゆる言語学ラジオ】
言語学の観点から、語源とか英文法とか方言とか、その他いろんな雑学をゆるく語られているチャンネルです。
ご飯食べながらでも気軽に見れるのにめちゃくちゃ勉強になります。
例えばこの回では、「は行」はかつて日本では「ぱ行」で発音していたという話をされています。
唇を離して発音する「は行」は赤ちゃんには発音しづらいから「母」を「はは」と読むのは不自然、という…。
日本語の変遷を垣間見られて面白いです。
ただ、万葉集とか古今和歌集に残るような今でも「美しいな」と思える和歌も、本来は現代とは全然違う発音だったのかと思うと不思議な気持ちになります。
果たして美しい語感って一体何なんだろう…
【コテンラジオ】
株式会社COTEN(コテン)という会社の広報活動でされている歴史系Podcastです。
まだ興味あるタイトルの回をいくつか聴いただけなのですが、中でもコミュニケーションの歴史の回が面白かったです。
特に、詩に音韻や大仰な修飾が使われるのは、文字より口伝の方が主流だった頃に出来事が人から人へ伝わりやすくする必要があったことと関係がある、というのがすごく腑に落ちました。
平家物語とかも琵琶法師が弾き語りして初めて本領を発揮するところがありますもんね。
蕉門に興味を持ってから、俳諧とか和歌って当時どういう存在だったんだろうと疑問に思うことがよくあって、そこからそもそも詩とか歌って何なんだ!?と常々思っていたので、その一端が見えた気がしました。
西行みたいな旅の和歌を残した歌人は、いわば当時のコピーライターみたいな役割があったのかな〜とぼんやり思ったことはありましたが、一定のリズムがある和歌の方が口伝にしたときに散文より伝わりやすいというのは考えたことなかったかもです。
現代は印刷と出版の技術がめちゃくちゃ高い、ということを思考に入れていなかった。
和歌は口に出して詠むものという基本を自分はすっぽり抜かしていたんだな…。
詩歌について大元の大元に立ち返っただけなので、まだ俳諧の理解には道のりが遠いですが、ちょっと思考が進んだ感覚があり嬉しかったです。